美容室・エステなどで受けられる助成金・補助金

【美容室・エステサロンオーナーとして利用できる助成金・補助金について知りたい】

このような方に向けて、『美容室・エステオーナーが利用できる助成金・補助金』について解説していきます。

また、目的別の助成金・補助金についても解説していきます。

前提知識:補助金と助成金の違い


補助金や助成金という言葉を聞いた事が無かったり、分からない方もいらっしゃると思いますので、前提知識として補助金と助成金の違いについて解説させて頂きます。

□助成金□

主に厚生労働省が管轄するもので、雇用促進や職場改善などの活動に支援されるお金です。

返済は不要で、労働者の職の安定を目的としているため、事業存続の危機や休業を余儀なくされるといった状況下で支援されるお金になります。

□補助金□

主に経済産業省や地方自治体が管轄するもので、事業拡大や設備投資などの活動に支援されるお金です。

こちらも返済は不要で、企業の事業サポートが目的とされています。

産業の育成や事業の取り組み促進など、それぞれの地方自治体により様々な補助金があるのが特徴です。

美容室が利用できる補助金・助成金一覧


美容室が利用出来る補助金や助成金は数多くあります。

ここでは、抜粋して10個程の名前と内容を詳しくご紹介させて頂きます。

IT導入補助金

内容ITツール導入時に活用出来る補助金です。
エステ・美容室では、レジのPOSシステム導入や紙カルテの電子化等の場合に活用できます。

小規模事業者持続化補助金

エステ・美容室が持続的な経営を目的としてかかる、集客の拡大や業務効率UPをする為の経費を補助してくれる補助金です。
常時使用するスタッフが5人以下の小規模サロンで活用することが出来ます。

キャリアアップ助成金

パートタイム労働者や派遣労働者等の非正規雇用労働者のキャリアアップを促進するために、正社員雇用や処遇改善に努めた事業主に対して助成する助成金です。

人材開発支援助成金

労働者に対して、職務に関しての専門的知識や技能獲得のための訓練を行った場合や、育成に対しての制度を導入した事業者に対して助成される助成金です。
9つのコースがあり、美容室が使えそうなものは7つのコースです。
一般訓練コース特定訓練コース教育訓練休暇等付与コース特別育成訓練コース人への投資促進コース事業展開等リスキリング支援コース障害者職業能力開発コースこのようなコースがありますので、事前に当てはまるものを調べておく必要があります。

両立支援等助成金

職業生活と家庭生活が両立出来るような、環境づくりを行う事業者に助成される、助成金です。
具体的には、育児休暇介護休暇これらの休暇後でも、職場に復帰しやすいような取り組みをした際に活用できます。

トライアル助成金

お試し雇用する際に役立つ助成金です。開業し、スタッフを雇いたいけれど、自分のサロンとの相性も確認してから雇用したいという時に活用できます。
支給期間は最長3ヶ月となります。

業務改善助成金

従業員の最低賃金を引き上げた上で、設備投資をした事業者が活用できる助成金です。
対象となる期間が決まっているので、助成を受けるタイミングを予め確認することが注意点になります。

ものづくり補助金

生産性向上になる開発の改善を行うための設備投資をした際に、支援される補助金です。
補助金の額は企業規模で異なり、幅広い職種で利用されている補助金です。

労働移動支援助成金

売上の低下や事業の縮小等により、従業員を解雇しなくてはならなくなった時、従業員の再就職を支援した場合に受けられる、助成金です。
また、このような労働者を自社で雇用する場合にも受けられます。3つのコースがあります。再就職支援コース早期雇入れ支援コース中途採用拡大コース3つコースではそれぞれ条件が異なり、支給額も異なりますので、助成を受ける際には当てはまるものを調べておく必要があります。

時間外労働等改善助成金

労働時間を減らしたり、有給休暇を取得したりするための費用を助成してくれる助成金です。
こちらには5つのコースがあります。時間外労働上限設定コース勤務時間インターバル導入コース職場意識改善コース団体推進コーステレワークコースこれらは上限が200万円までで、コースにより条件が変わります。そのため、自社に当てはまるものがあるか事前に確認が必要です。

美容師が補助金・助成金を利用するメリット


補助金や助成金の特徴がお分かり頂けたところで、こちらのメリットもいくつかご紹介致します。

返済不要

借入金とは異なり、補助金や助成金は借金ではありませんので、返済の義務がありません。

場合により、数10万円〜数1000万までの支援がありますので、かなりのメリットがあると言えます。

雑収入での処理が可能

補助金や助成金は売上ではありませんので、帳簿上雑収入として処理が可能です。

法人では法人税、個人では所得税の対象ではありますが、売上にかかる消費税に関しては非課税になります。

このように消費税が非課税で、事業運営に関するお金が増えるということがメリットの1つです。

社会的信用度の向上

補助金や助成金を支援してもらえる企業は、管轄団体に認められた企業です。

それぞれの補助金や助成金には、満たさなければならない要件が様々あります。

そのため、この要件が満たされている優良企業だと判断されれば、自然と社会的信用度も向上し、公的な融資にも受かりやすいと言えます。

このように、お金以外の面でもメリットのある制度が補助金・助成金です。

美容師が補助金・助成金を利用するデメリット


ここまで、エステ・美容師が補助金・助成金を利用するメリットをご紹介させて頂きました。

しかしメリットがあればデメリットもいくつかあります。

デメリットについても詳しく解説していきます。

要件が厳しい

一度の支援で、多額の支援をしてくれる制度なだけあり、簡単には要件がクリアできないというのが最大のデメリットです。

利用しようとする方の中には、不正受給や不正を行なおうと考える方もいることから、要件や期限は厳しく、簡単には受給できないようになっています。

受給までに時間がかかる

それぞれの補助金・助成金は、すぐに受給はされません。

受給される流れとしては

◆申請

◆審査

◆事業の実施

◆事業の報告(要件通りに事業が実施されていたか確認)

◆受給


このような流れになり、審査に受かったからといって、即時に受給できないこともデメリットの1つです。

このようにデメリットは、受給されるまでの過程がほとんどです。

このページでは、エステ・美容室オーナー様にはあまり馴染みのない助成金・補助金を解説させて頂きました。

今後事業を展開していこうと考えている方や、個人事業主として活躍されている方々の参考になれば幸いです。